2009年7月27日月曜日

太鼓姫

むかーしむかし、あるところに、太鼓の大好きなおばさんが住んでいました。

毎日毎日太鼓太鼓と走りまわっていたある日のこと。
おばさんの足もとにころころころと、小さな太鼓が転がってきました。
あれまあ、この太鼓はどこから来たのでしょう?

誰も知りません。

おばさんが歩くと、太鼓もころころついてきます。

おばさんは気味が悪いなあとは思ったのですが
太鼓が大好きだったのでつい、
「おまえさんはどこからきたんだい?」と言いながら
とんとことんと打ってみたのでした。

するとどうでしょう。
中から声がするではありませんか。
「出して!出して!私をここから出してください!」

びっくりしたおばさんが一生懸命太鼓を開けてみると
中からそれはそれはめんーこい女の子が出てきたではありませんか。
おばさんは、たいそうたまげてひっくり返りました。

子どもの居ないおばさんは、この太鼓から生まれた不思議な娘を太鼓姫と名づけ
大切に育てましたとさ。

ちゃんちゃん。